導入事例

株式会社ニトリホールディングス様 BCPortal EMC

  • 設 立
    1972年(創業1967年)
  • 職員数
    9,215名(2015年2月期連結)
  • 資本金
    13,370百万円(2015年2月期連結)
  • 売上高
    417,285百万円(2015年2月期連結)
  • URL
    http://www.nitorihd.co.jp/
「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」を志(ロマン)にホームファッション、家具の製造物流小売業として国内外で437店舗出店と業界内で圧倒的な存在感を誇るニトリホールディングス様 商品のみならず、開発- 製造- 物流- 小売- アフターサービスの5つのステップにおいて飽くなき品質改革を横断的に進め、「お、ねだん以上」の安全品質を実現しています。

有事の際の初動対応は安否確認だけでは終わらない。 初動から復旧までの流れの中で、迅速な情報収集・共有手段として ニトリホールディングス様がBCPortal®を活用される理由とは。

BCPは分厚いマニュアルではない。
本部からは最低限の内容を提供して、それをいかに訓練でアップデートしていくか。
その訓練も現場主体となって、どう報告のスピードを上げて、どう効率的に動くかを現場のメンバーが考えていくことが重要。
BCPortalの利用によって、「情報の収集と共有をスピードアップでき、部署の垣根を越えて協力体制を築くことができた」と語るニトリホールディングス様のBCPの取り組みについて伺いました。

判断に必要な情報を現場から迅速に収集するために

10,000名近い従業員を抱える株式会社ニトリホールディングス様では
緊急連絡/安否確認システム「エマージェンシーコール®」ならびに情報管理ポータルシステム「BCPortal®」の導入前には、様々な課題を抱えていました。
「リスク管理の部署がまだ設置されておらず、経験則で動いてはいたが各組織がバラバラな状態でした。組織作りからはじめて、何が大切なのかと言えば、まずは第一報です。当時は何が発生したら第一報を流すのかという取り決めがなく、例えば店舗では重要なことでも本部では重要でないケースや、本部から見るとリスクがあることも店舗から見ると些細なことというケースもあり、とにかくすべての情報を上げてもらって判断することが必要と考えました。」
そう仰るのは危機管理対策本部事務局のメンバーである総合企画室 法務のご担当者様。
さらに店舗スタッフから有事の際に本部へ連絡を入れるハードルが高いことが第一報の遅れにつながっていることも分かりました。
「自分の上司や店長がいて、その上のエリアマネージャーがいて、その上にゾーンマネージャーがいる。ゾーンマネージャーといえば普段は滅多に顔を合わせない人で、まして役員まで報告となると大きなプレッシャーとなります。そんな階層を有事の際はカットしなければならないのに、報告の体裁や宛先、内容の詳細さや時系列にこだわり、さらにそれに横槍が入り修正して、結果的に1週間後になってしまうなど、報告のタイミングが遅くなることが問題でした。
総合企画室を中心にリスク管理の仕組みの策定と並行してICTツールを使ったBCPの取り組みの具体化を進められ、安否確認システムにエマージェンシーコールを採用、稼働を始めましたが、「やはり第一報の収集で活用できる何かしらのツールが必要」とさらなるICTツールの活用を検討されました。『SNSはどうか』という意見もあり検討していたところ、エマージェンシーコールと連携でき、社内SNSとして利用できるグループトーク機能を持ち合わせているBCPortalを採用しました。

ツールを使いこなすためのルールを策定する

物流・店舗の現場と本部をつなぐ連絡・コミュニケーションツールとして、BCPortalのグループトーク機能を利用されるにあたって、最初に実施したのはルール作りでした。
「まずは上司が『横槍を入れない』というルールを定め、現場のスタッフが躊躇なく情報を発信できるようにしました。」
ルール設定後の活用について、引き続き伺いました。
「横槍を入れないというルールは、従来の『報告の前にまず正確な事実確認を行う』という姿勢から、『事実確認をしている暇があったらとにかく第一報を入れる』という、スピードを最優先にした姿勢への変革を意味します。
全社に浸透させるために横槍を入れないための周知資料も作成し、月に1度実施しているリスク対策会議で共有しています。実際に運用を開始すると、例えばレベルの低い内容や勘違いの内容もあがってきますが、リスク管理の『危機を未然に防ぐ』という観点で考えると、それも無駄なことではなく、情報が現場からどんどん発信されてくる環境を作るというのは大変に重要なことだと考えています。」
本部としては現場が発信してくれた情報に対して感謝の念をもっている と仰います。
「副次的効果としてはリスク管掌の役員が現場からのメッセージを直接受け取るようになったことで、現場のリスク担当者との距離が縮まったと感じています。他のメンバーもそう感じていると思います。」

熊本地震の際も物流や店舗で活用

「熊本地震が店舗としてもツール浸透の大きなきっかけとなり、これを使ったほうがいいなというのが全体に行き渡ったと感じています。メールを打つよりも早いし構えなくていい。あとは改めてまとめ直さなくてもいいので、その時間を復旧や別の対応業務に充てられるというのは大きいです。」
「加えて一ヶ所に集まる必要がなくなり、広範でかつ迅速な情報共有が実現しました。それは圧倒的な違いです。熊本地震の際も地震が発生した21時、深夜1時といった時間でも、もしBCPortalがなかったら限られたメンバーだけでの情報共有にとどまることで発生する無駄な確認作業や、関係者全体で集まる為に時間がかかり、初動が遅れていたと思います。」
と語るのは店舗運営部のご担当者様。情報を従業員が共有することで災害を身近に感じ、復興支援への積極的な参加や、危機意識の向上にもつながったと仰っています。
さらにニトリの物流部門の子会社であるホームロジスティクスでの利用について伺いました。
「ホームロジスティクスでは、お客様に商品をお届けする営業所と営業所に下ろす倉庫(DC)とのやり取りでBCPortalを利用しました。DCについては被害がなかったので、次に熊本の営業所へ被害確認で利用しました。2日目・3日目については復旧に向けた動き出しにおいて、被災地への商品共有等について、九州地域をつないで連絡を実施していました。
ホームロジスティクスは、建家の状況、お取引様の情報、車両の状況、店舗・営業所への搬入など、役割分担をある程度しないと全体を把握できないのですが、メールの場合、この部分とこの部分はこの人とこの人がやり取りをしている とか、他の部分は別の人が対応しているなど、その後の情報共有の部分で全体を刷り合わせる必要がありました。また、同じことをいろんな人に聞かれてその都度説明するという無駄も頻発していました。それが『いま誰が動いている』という状況がグループトークを見れば一目で把握できるので、情報共有の負担が圧倒的に軽くなりましたし、かつ情報の抜け漏れがなくなったところが大きいです。」
運用を統括する総合企画室のご担当者様から見ても、ホームロジスティクスと店舗運営部を中心に積極的に活用してくれているというのが実感できると語ってくださいました。
「ごくたまにしか発生しない大災害だけを想定して利用するのではなく、より発生頻度の可能性の高い、小さな事故等にも利用されています。店舗では店長・副店長・フロアマネージャーの連絡ツールとして通常業務でも利用されています。」
BCPortalについては、以下のようなご評価をいただきました。
「エマージェンシーコール、BCPortalとも同じインフォコムが提供しているサービスなのでセキュリティレベルも担保されるし、同じコンセプトのもとで稼働しているシステムなので、いろいろなところで共通点があって使い勝手がいい。そういう意味では安否確認から事態の収拾まで役に立つシステムとして、狙い通りの役割をしてもらっている。
同じような役割を一体で担うサービスは他にないと認識している。今のBCPortalの位置づけとしては、まず安否確認としてのエマージェンシーコール、その後の事態収拾としてBCPortalが非常に活用できると考えています。きっかけは第一報をどう収集するのかという というところから始まっているが、それが一気に加速した印象です。」
今後の展開についても伺いました。
「とにかく様々な連絡を行うツールとして普段から利用して慣れてもらうこと。さらに訓練を2カ月に一回、深夜の時間帯は半年に一回程度の短いスパンで繰り返し行うことで新しく加わったメンバーが実際に利用できる機会を作っています。訓練も同じシチュエーションではなく、本部のみや現場を巻き込んだパターン、避難訓練も併せて行うなど多様な想定で行っています。訓練を繰り返し行うことで、災害に対する意識が上がり感度が高くなったと感じています。」
システム利用の習慣化と災害を想定した定期的な訓練で備えを強化されているニトリホールディングス様。
これからも同社のBCP対策を「情報管理ポータルシステムBCPortal®」や「緊急連絡/安否確認システム エマージェンシーコール®」を通じて支援してまいります。