導入事例

星野リゾート様 BCPortal

1914年、長野県軽井沢町に「星野温泉旅館(現在:星のや軽井沢)」を開業。それぞれの土地の個性やお客様の「旅の嗜好」に合わせたブランドを展開しており、ラグジュアリーリゾート「星のや」、リゾートホテル「リゾナーレ」、温泉旅館「界」、都市観光ホテル「OMO(おも)」、ルーズに過ごすホテル「BEB(ベブ)」の5ブランドを中心に、国内外46施設を運営しています。

「人手はお客様の価値向上に繋がるところに集中させ、それ以外の業務をそぎ落とす。かつ品質も向上させるためにITをフル活用したい」と仰る星野リゾート様に採用いただいた食品温度管理IoTのソリューションとは

※撮影時のみマスクを外していただきました

国内外に46のホテル・旅館を展開する星野リゾート様。
なかでも2020年7月に開業した「星のや沖縄」では100室を備える大型施設として、これまでにない運営計画を余儀なくされました。
情報システムを担当するユニットとして、全国のグループ施設すべての情報システムの企画/開発/導入/運用/改善を行う久本様、山本様に、「星のや沖縄」開業までのご苦労や当社の食品温度管理IoTサービスの導入の背景について伺いました。

これまでにない大規模施設で、これまでの手作業では検温だけで約30時間要する

2020年7月に開業された「星のや沖縄」は、星野リゾート様が運営する施設においても大規模のリゾート施設として計画されました。施設は海岸沿いに1キロ横にのび、併設する日帰り施設「バンタカフェ」を含む敷地内には離れた場所3ヵ所にキッチンがあります。メインダイニングのほかグリルレストランやカフェなど、大規模でラグジュアリーな設備となっています。
このホテルの厨房における冷蔵庫や保温庫の検温を検討した際、従来の人手による手作業で行うと仮定すると、検温作業だけで約30時間を要するとの試算がなされたと仰います。
「全社としてHACCPに取り組む中で温度記録は必須項目として実施してきたが、これまで人力で行ってきたことが星のや沖縄では難しいとなったことが導入のきっかけとなりました。」
導入検討時を振り返ってそう語るのは、情報システムグループのグループディレクターとして、約30名のチームを束ねる久本 英司様。情報システムグループでは、社内のITシステム的な業務全般を担うほか、お客様の利用する予約システムやホテルの売上管理、お客様リスト、顧客満足度管理のシステム、さらには調理をサポートするシステムまで全般を幅広く手掛けていらっしゃいます。
そして、チームメンバーの中でIoTを現場のニーズとフィットするような取り組みを推進するプロジェクトのリーダーとして活躍される山本 春香様も、「様々な拠点に施設があるため、有事の際に“どれだけリモートで管理していけるか“が重要と考えています。すべての拠点に情報システム要員を置くわけにいかないので。」とIoTを推進する背景について語ってくださいました。
従来であれば、冷蔵庫のオプションとして提供されていた温度管理。しかしITシステムとして提供されることで新たな価値が生じたと仰います。

検温作業の手間が減るだけでなく「食材のクオリティが担保できる」新たな価値

情報システムグループ
グループディレクター
久本 英司 様

※撮影時のみマスクを外していただきました

更に検討に拍車がかかった理由は、沖縄の気温と星野リゾートならではのおもてなしにありました。
「気温の高い沖縄で万が一停電が発生した場合、お客様に提供するために調達した様々な高級食材がすべて廃棄となる可能性があります。
しかし、停電中も冷蔵庫内の温度をシステムが計測し続け、電源が復旧した際にクラウドに停電時の温度データを通知すれば、停電中に庫内の温度が正常に保たれたか否かが把握できます。庫内の温度が正常値の範囲なら、食材の品質には問題がないと判断し、廃棄処分をしなくて済みます。」(山本様)
さらに久本様は導入の決め手について以下のようにお話しくださいました。
「沖縄は気温・湿度共に高い。外に冷蔵庫がある施設もあり、検温のためにわざわざ
人手を使うのは適していない。モニタリングに私見も入る可能性もある。ただ、もともと業務で手作業でやれていたことをITに変える というのは目に見えるような効果がないと話が進まない。
検温作業の時間が減るだけでなく『食材のクオリティが担保できる』というのが新たな価値であるということに着目できました。」

業務の価値を生むために、永遠にシステムは改善し続ける

情報システムグループ
山本 春香 様

※撮影時のみマスクを外していただきました

導入いただいてから3か月が経過した10月に星のや沖縄の開業を振り返る会議があり、その会議の中で、食品温度管理IoTの導入効果についても触れられたとお話しくださいました。
今後のビジョンについてお話しくださいました。
「大型施設は導入効果が高いと考えている。仕組みのコンセプトは優れているし、新しい業務の価値が生まれると思う。大型施設に入れることでグループ全体のソリューションの価値を高めていく事が出来るのではないか。」
さらに「IoTはまだまだ実験段階。もっとIoTを現場のニーズとフィットするような取り組みを進めていきたいと考えています。人の手はお客様の価値向上に繋がるところに集中させ、それ以外の業務をそぎ落とす。かつ品質も向上させられないか という点を基準に検討します。そのためにシステムは永遠に改善し続けるべき と考えています。
今回の食品温度管理IoTのように、業務効率化だけでなく『食材のクオリティが担保できる』『食材の廃棄をなくす』という行動を変容させるような仕組みを模索し続けます。」