導入事例

社会福祉法人 東京都社会福祉協議会様 BCPortal

  • 所在地
    東京都新宿区神楽川岸1-1
  • 設 立
    1951年1月
  • 従業員数
    157名(2020年4月時点)
  • URL
    https://www.tcsw.tvac.or.jp/
社会福祉法に基づき、東京における地域福祉の推進を図ることを目的に、広報・調査研究、研修、ボランティア・市民活動の推進、福祉人材の確保・育成、施策提言などの活動を行っています。

大規模災害時に、要介護高齢者や障害を持った方々の生活をいかに護るか。 人的な支援と情報の共有が一番に望まれる福祉の現場において、BCPortalを活用する大きなメリットとは。

災害が発生した際、障害を持った方や介護の必要な要配慮者といわれる方々の生活支援をどうするか。
システムの導入においては、問題意識を抱えていたという社会福祉協議会に、これまでの課題とIT活用のメリットについてお話を伺いました。

地域の課題への取り組みを進める中で、災害時の福祉が課題となっている。

東京都社会福祉協議会は、東京における地域福祉の推進を図るために区市町村の社会福祉協議会や都内の社会福祉施設(保育所や障害施設、高齢者施設など)約4,000施設等と連携し、調査研究、研修、福祉人材の確保・育成、ボランティア・市民活動の推進、施策提言などの活動を行っています。
今回、「情報管理ポータルシステムBCPortal®」を導入いただいた東京都社会福祉協議会福祉部長の松田様と主事の高橋様に、現在の福祉現場における情報共有の課題について伺いました。

「そもそものきっかけは東日本大震災。福島をはじめ宮城県や岩手県など、各地で大きな被害が発生したのはご承知の通りですが、甚大な災害でしたので一般のボランティアの方のみならず、専門職の団体が応援に入りたいと声を上げてくれましたが、受け入れ側も初めてのことで、支援に入る側も災害時の支援経験が十分ないこともあり、受け入れがうまく進まなかった事象がありました。

また、被害状況が広範囲にわたり、その状況を把握し、必要なところに必要な応援が入るというマッチングもうまくいかなかったというのが東日本大震災の後の考察で浮き彫りになってきました。
同様の大規模な災害が、もし東京で発生したら。

東京は人口が多いため、特別養護老人ホームや障害者施設などの福祉施設もかなりの数があります。また在宅で福祉サービスを利用して生活されている方も多くいらっしゃいます。そういった施設や事業所も災害が発生した際、施設自体は残っても、ケアをする職員が参集できないということも起きます。東京の特徴の一つでもあるのですが、住まいと職場が離れているため公共交通機関を利用しないと出勤できないわけです。出勤できる職員が居たとしても、限られた人数ですべてをまわさなければならないといった厳しい状況に置かれてしまいます。災害時要配慮者といわれる方々への支援をどのように進めるのか、社協の重要な役割の一つとして再認識したのです。

東日本大震災後に国が、『各都道府県を中心した災害時における福祉支援体制の整備等の推進』を図ることとなり、東京都からの委託を受け、我々東京都社会福祉協議会が東京における仕組みについて、関係機関・団体の参加を得て、組織的に検討を始めました。
災害発生時に東京都と東京都社会福祉協議会が情報の要となって地域の様々な福祉施設・事業所の被害状況を把握するとともに、区市町村や区市町村社協、本会の施設部会、職能団体などと連携し、必要な福祉避難所や福祉施設に福祉専門職を派遣していくというスキームを構築し、平成29年度からスタートしました。

ただ、スキームの構築はできたものの、具体的に運用するためのさらなる仕組みが必要だということになりました。」

台風19号での被害状況ヒアリングを受けて感じた、人手による情報収集の限界。システム化の必要性を痛感。

これまでにも東京都社会福祉協議会から、会員である都内の社会福祉施設に向けて、様々な課題把握などの調査を行ったことはありましたが、回答の多くはFAXというのが実情です。

2019年の台風19号で被害にあわれた地域の福祉施設に、被害状況について実情把握を行ったのですが、WEBの回答の仕組みがあるのは1,200程度の施設種別のみで、2,500くらいの福祉施設・事業所にはFAXで回答をいただきました。
FAXの回答はその他の回答手段と比べてタイミングも遅く、しかも寄せられた回答を我々が確認してデータを入力しなければなりません。

FAXによる回答を集計するのは予想以上に大変。しかもFAXは受信する側が停電してしまうと情報が受けられなくなってしまいます。さらに一斉に返信が送られてくると紙が詰まってしまうなどの問題もあります。

このような情報の収集において良い仕組みがないかというのも常々考えて、ちょうど東京都福祉保健局が導入しているBCPortalがマッチするのでは とご紹介をいただき、検討していました。
東京都が導入しているサービスと同じであれば、被害の大きな地域の状況や対応などの情報を共有することになってもスムーズにでき、支援の対応スピードの向上につながると考えています。」

今後の起こりうる危機に備えて~スピーディな情報共有を実現するために

インタビューにご対応いただいた
福祉部 部長 松田 京子 様と福祉部 主事 経営支援担当 高橋 紘之 様

今後の展望について伺いました。
「ライフラインが途絶えた場合でも利用者の生活と命を護り、福祉サービスを継続するための情報共有に活用していきます」と話してくださいました。

「これまで多くがFAXだった情報収集がwebで即座に回答・集計できるようになれば、入力した会員施設の担当者も、他の施設の状況を逐次把握することが可能となります。近隣の無回答の施設の状況把握、不足する物資の提供などの協力も考えられます。情報共有のメリットがあれば使おうという気にもなっていただける。そうなれば、我々が介在しなくてもツールとして導入したBCPortalの活用が進んでいくと考えています。」

現在、多くの福祉施設が対策に追われている新型コロナウイルスの感染拡大による施設の状況調査など、災害に限らずさまざまな場面での情報共有に活用することを検討していくと仰います。
災害時のみならず様々な危機対応での情報収集・共有においても今回のBCPortal導入の効果が現れそうです。